第12章 チンピラと一騎打ち

「何見てんだよ?」

不意に肩をぽん、と叩かれた。芳賀冴白が振り向くと、同じクラスの林田凡がにやついている。

「……あれが新しい転入生か?」

冴白は肩の手を払いのけ、眉をひそめて訊いた。

「ああ、選抜クラスの神野若芽のこと? そうそう、昨日入ってきた」林田凡はわざとらしく肩をすくめる。「なに? 惚れた? まあ確かに可愛いよな。お前の“噂の彼女”なんて比べ物にならないくらい」

「ふざけたこと言うな」

冴白は低く叱った。別にどうこうじゃない。ただ、少し気になっただけだ。

歩き方、鞄の背負い方――。

見た瞬間に分かる。勉強するタイプじゃない。

どうせ卒業証書だけ取りに来た口...

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