第150章 偶然の出会い?

神野若芽は神野若帆の手を見つめ、親指を手首のちょうど中央に当てて、軽く押した。

赤くも腫れてもいない。骨もずれていない。

神野若帆の顔にも、痛みをこらえる気配はなかった。

――そもそも、ケガなんてしていない。

若芽は若帆の目をまっすぐ見た。瞳に冷たい霜が宿り、その視線に射抜かれた若帆は頭皮がぞわりとする。

「若芽お姉さん、何してるの? かほの手、ケガしてるんだよ!」

神野若奈は、若芽に綻びを見抜かれるのが怖くて、慌てて声を上げた。

その一声で、周囲の生徒たちの不満が一気に噴き出す。若芽には同情心がない、と口々に責め立てた。

「若帆の手、あんなに痛そうなのに、掴むなんて!」

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