第184章 おかしい

まさか――誰にも習わずに、ここまで?

なんという才能だ。神野若芽を重点的に育ててやれば、阿部先生の門を叩ける可能性も、もう一段上がる……!

そこまで考えた神野孝峰は、興奮を抑えきれず神野唯臣の手首をがしっと掴んだ。

「時間あるときでいい。若芽に碁、教えてやれ」

「うん。時間ができたら、少しずつ見てあげるよ」

神野唯臣はスマホをいじっている若芽に視線を向け、軽く頷いた。

父に言われるまでもなく、そうするつもりだった。

そう思いながら、唯臣は若芽のところへ歩み寄る。

「若芽。俺が碁、教えてやろうか?」

「あなたじゃ無理」

冷えた声。最初から距離を置くような拒絶だった。

「…...

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