第239章 初めての試合でいきなり優勝した

「もう遅い。行くぞ」権田真鳥が歩み寄り、そう言った。

「うん」神野若芽がふっと振り返った瞬間、権田真鳥の首元に目が留まる。ネクタイが、少し緩んでいた。

「ネクタイ……」

「ん? 何だ?」

「直してあげる」

「助かる」

権田真鳥は神野若芽より頭半分以上高い。若芽はつま先立ちにならないと、指が届かなかった。

寺内七造が「ちぇっ」と舌打ちする。

だからさっき、権田様がネクタイを引っ張ってたのか。

その時は、ちゃんと結べてるのに何でわざわざ崩すんだって思ったが――

今なら分かる。

……。

川市のレストラン前には、名だたる高級車がずらりと並んでいた。

今夜集まっているのは、川...

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