第49章 陥れ

青木啓はうなずき、ようやく事情を飲み込んだ。

また、あの神出鬼没の神医か。

正直、青木啓はこれまで誰かを「すげえ」と思ったことなどほとんどない。だがこの瞬間ばかりは、心の底からその神医に感服していた。

権田真鳥がどんな男か――人脈は広く、誰か一人探す程度なら朝飯前のはずだ。

それなのに、その神医だけは別格だった。捕まらない。掴めない。真鳥をここまで悩ませる存在など、そうはいない。

青木啓は少し考え込み、言った。

「闇市のツテなら何人かいる。金を積んででも、当たってみるか?」

「……ああ。できることは全部やろう」権田真鳥は低く息を吐いた。

「じいさんの容体が切羽詰まってる。俺も...

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