第78章 こんなに痛快なのは久しぶりだ

そのとき、執務室は息をひそめたように静まり返っていた。

唯一の音は、権田真鳥の指がキーボードを叩く、乾いた「カタカタ」という小気味いい打鍵音だけ。

寺内七造は焦りで胃がねじれる思いだった。パソコンを操作する権田真鳥を見守りながら、緊張で呼吸すら浅くなる。

本来なら、権田様の仕事中に押しかけて邪魔などするはずがない。だが会社のファイアウォールが耐えきれず、技術部も打つ手なしとなれば、頼れるのはこの人しかいなかった。

相手は明らかに上級の侵入者。狙いもまた露骨で、権田様を洗うために踏み込んできている。

ただ、目的が読めないのが不気味だった。

権田様の端末には、権田家傘下の各社・各グル...

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