第6章

林田の瞳に宿る、その決然とした光を見て、私はすべてがもう取り返しのつかないことだと悟った。

山本石は鼻血を流しながら林田を睨みつけ、なおも憎悪に満ちた声で罵倒する。

「このキチガイめ、俺を殺したってお前も無事じゃ済まないぞ!」

林田はそれを意にも介さず、スマートフォンを取り出し、ライブ配信アプリを起動した。

「やめて!」

私は絶望して彼に駆け寄った。だが、私の声は彼に届かず、私の制止も何の効果もなかった。

配信が始まり、視聴者数は瞬く間に跳ね上がっていく。

「皆様、私は弁護士の林田賢です」

林田はカメラに向かって語りかけた。

「今夜、亡くなった佐倉モリと、すべて...

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