第186章 部屋に人が隠れている

「お姉ちゃん? 大丈夫?」

橘晴美は橘結衣の身体を支え、心配そうに顔を覗き込んだ。

橘結衣は苦しげにこめかみを押さえ、力が抜けたように上体の半分を橘晴美にもたれさせる。

「お姉ちゃん、どうしたの?」

橘結衣は眉間を深く寄せた。

「頭……くらくらする」

次の瞬間、橘結衣はふらりと反対側へ倒れかける。

橘晴美が慌てて抱きとめた。理性が飛んだみたいなその様子を見て、胸の奥で冷たく笑う。

――薬、思った以上に効いてるじゃない。

「お姉ちゃん、部屋で休もう。私が支えるから」

橘晴美は橘結衣を抱えるようにしてエレベーターへ押し込み、そのまま2階へ。

廊下に出ると、ルームキーで扉を開...

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