第25章

桐生初夏は白のミモレ丈ワンピースに身を包んでいた。デザイン自体は驚くほどシンプルなのに、完璧なカッティングが彼女の抜群のスタイルと、誇らしげに伸びる長い脚を際立たせている。

メイクも薄い。けれど薄いからこそ、どこを切り取っても息を呑むほどの「映え」がある。ひと目見ただけで、記憶に焼きついて離れない――そんな美しさだった。

桐生麻衣の足が、ぴたりと止まる。

「……っ」

ひゅ、と冷たい息を吸い込んだ。まるで幽霊でも見たみたいに、艶やかに現れた桐生初夏を凝視する。

「うそ……そんな……ありえない……!」

声が震えていた。初めて桐生初夏を見たときよりも、ずっと露骨な恐怖。

隣の桐生浩一...

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