第98章

「もしもし、桐生初夏様でしょうか」電話の向こうから声がした。

「どちら様ですか?」桐生初夏は首を傾げた。

「……先日ご来店いただいたレストランでございます」

「ああ」

桐生初夏は気まずそうに表情を崩した。「何かご用でしょうか?」

「おめでとうございます! 星空テクノロジー展の入場券が二枚当たりました」

「すでに桐生様と神崎司様のお名前が登録されております。当日は身分証を紐付けてご入場ください。それでは、お楽しみくださいませ!」

そう言われて、桐生初夏はふと思い出した。確かにあの時、自分と神崎司の名前を書いた気がする。

「待ってください。そのチケットで、別の人と一緒に行くのはダ...

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