第7章

保護施設に戻ってから、剣はほとんど口を利かなかった。彼は黙って私の手首の擦り傷を手当てしてくれたが、その手つきは優しいながらも、抑えつけられた怒りが伝わってきた。

「剣」私はそっと彼の頬を撫でた。「私は大丈夫よ」

彼は私の手を取り、自分の顔にぐっと押し当てた。「お前を失うところだった。くそっ、あいつをお前のそばに近づけちまうなんて……」

「あなたのせいじゃないわ」

「俺のせいだ」彼の瞳が冷たい炎で燃えていた。「五年だ。丸五年間、俺は一度もあいつの本性を見抜けなかった。だが、もう終わりだ」

彼は立ち上がると、クローゼットへ向かった。「署に行ってくる。今夜、証拠を見つけ出す」

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