第107章 一緒にお見合いに行こう

聞いていて胸を打たれる話だ。

けれど――瀬川雫のその芝居が宮本良介には通じたとしても、神崎倫司にはまるで効かなかった。

「瀬川さん、ちゃんと自覚があるなら結構です。……なら、次からは二度と同じことしないでください」

「わ、私……」

神崎倫司の言葉に、瀬川雫はみるみる目尻を赤くした。怯えたようにこちらを見て、私が庇ってくれるのを待っている。

むしろ拍手してやりたいくらいなのに、どうして私が彼女の味方をすると思うの?

私と母が神崎倫司のほうに付いていると悟ったのか、雫は涙を溜めたまま、小さく頷いた。

「……わかりました。覚えておきます」

そう言って母と私に頭を下げ、涙を堪えながら...

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