第124章 1か月の期限を与える

宮本グループ本社ビルの一階で、私たちは受付に止められた。

「恐れ入ります。どちらにご用件でしょうか」

「宮本良介さんに」

名を呼び捨てにした途端、受付の女性が目を見開き、私の顔を何度も確かめるように見てから、恐る恐る言った。

「ご予約はございますか」

首を横に振る。

「いいえ。でも電話してもらえます? 瀬川凪紗が来たって伝えて」

その一言で、周囲の空気がピクリと動いた。視線が一斉にこちらへ刺さる。

宮本グループの社員なら、私と宮本良介の一件を知らないはずがない。今朝出した声明の直後に、当の本人が会社の玄関で堂々と宮本良介を呼んでいる。怪しまれないほうがおかしい。

「瀬川様、...

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