第126章 人を惑わす

瀬川香織は鼻で笑った。

「当然、うやむやで終わるに決まってるでしょ」

「瀬川廷海が生活費を盾にして脅してきたって言っても、あれは脅しなだけ。パパが言ってたの。二か月くらい止めさせとけばいい、騒ぎが落ち着いたら生活費の話を改めて出せばいいって。まさかそれでも拒めないでしょ」

「それに、おじいさまが亡くなる前、瀬川廷海に何度も言い聞かせたのよ。うちの家族をちゃんと面倒見ろって。今だっておばあさまは生きてる。瀬川凪紗に私たちを追い詰めさせるなんて、黙って見てるはずないわ」

「……本当に、うまくいくのか?」

そう言いながら、正直なところ俺の心は揺れていた。

瀬川凪紗が病室で瀬川おばあさん...

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