第57章 説得

「お父さん、そんなに怒らないで。義伯母さんだって、つい口が滑っただけよ。私たち、同じ家族なんだから。わざわざ家まで押しかけて騒ぐなんて、あるはずないじゃない」

 私の宥める言葉が終わると、父はふう、と息を吐いた。

「お前の伯母さんはな……」

 そう言って、父は首を横に振る。

 私はスマホを取り出した。

「青木勝の様子、聞いてみる?」

 父はすぐに遮った。

「いい。もう聞いた。あいつ、何ひとつ話そうとしない。言わないなら、しばらくそこで頭を冷やさせればいい」

 父が珍しく情け容赦なく言ったので、私はようやく胸を撫で下ろした。

 それから間もなく――まだ退勤前だというのに、父か...

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