第107章

 その質問が飛んだ瞬間、傍にいた木山そらも、ぴたりと動きを止めた。

 ベッドの上の木山お婆さんも一拍置き、それから小さく頷く。

 その反応を見た途端、安野香苗の胸の底が、さらに重く沈んだ。

(まさか……安野月子には、別の狙いがある?)

 江原司はこの数年、木山家を徹底的に叩いてきた。本来なら木山家が取るはずだった案件を奪い、木山グループ傘下の小さな会社まで、いくつも飲み込んでいる。

(安野月子が動いてるのも……江原司と組んで、木山家を丸ごと呑むため?)

 ぞっとする発想が心の底から湧き上がり、香苗は自分でも驚くほど、言葉を失った。

『お婆さん。これからの質問は、頷くか首を振るか...

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