第18章

安野香苗は眉をひそめ、氷のように冴えた彼の眼差しを見つめたまま、一瞬だけ意識が遠のいた。

まるで、結婚前日のあの日に引き戻されたみたいだった。

あのときの藤原京也も、まさにこんな顔をしていた。

冷えきった表情のまま、彼女に問いかけたのだ。

――それほどの価値があるのか。

香苗は唇をきゅっと結ぶ。

答えようとはした。けれど、何から話せばいいのか分からない。

まして相手が藤原京也ならなおさらだ。

今の自分がどれほど無様で、どれほど追い詰められているのか――うまく言葉にできる気がしなかった。

きっと彼から見れば、すべて自業自得。

あの頃、誰の忠告にも耳を貸さず、意地を張って突き...

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