第65章

「いや、香苗。ネットに出回ってることなんて気にしなくていい。もうこっちで手を回した。君と翔太をあんなふうに晒したのは……俺の落ち度だ。配慮が足りなかった。すまない」

藤原京也の視線とぶつかり、安野香苗は一瞬、息を止めた。

彼の瞳に揺れる感情を受け止めきれず、逃げるように目を逸らす。

「……食べよう」

ちょうどそのタイミングで店員が料理を運び込んできて、香苗は内心ほっとした。

京也は彼女の回避に気づいたらしく、目の奥に一瞬だけ深い影がよぎる。それでも何も言わず、軽くうなずいた。

食事を終えると、京也は香苗と翔太を屋敷の門まで送ってくれた。

翔太はお気に入りの玩具を抱えたまま、「バ...

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