第100章

木島若凪の頬には、情事の余韻である紅潮がまだ残っており、瞳もどこか潤んでとろんとしていた。

この瞬間、彼女は心底安堵していた。媚薬の誤飲を警戒して、事前に解毒剤の一部を飲んでおいたのが功を奏したのだ。そうでなければ、事態は最悪の結末を迎えていただろう。

周防浅奈の姿を認めると、彼女は艶然と微笑んだ。

「奈々、彼氏と一緒にいただけなのに、どうしてこんなに人が集まっているの?」

彼女の目論見では、近藤時弥もまた計画通り事を運んだはずだった。

周防浅奈の近藤時弥への執着を考えれば、薬などなくともベッドに這い上がったに違いない。こんないい機会を逃すはずがないのだ。

羅門亜南は眉をひそめ、...

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