第129章

一行がようやく山荘に到着すると、その景色の素晴らしさに全員が息を呑んだ。

海辺の景色とは異なり、ここには山があり水があり、中央には人工湖まで設えられている。その眺めは筆舌に尽くしがたい美しさだった。

建物は異国情緒あふれるデザインで統一されており、至る所に主人の権勢と富が誇示されている。

何より重要なのは、ここが一般には開放されていないという点だ。この山荘全体が近藤永一の私有地であり、彼の許可なくしては誰も足を踏み入れることができない聖域なのだ。

近藤永一がこの山荘を購入した理由は、かつて周防浅奈が何気なく漏らした「山奥に引きこもりたい」という一言のためだけだ...

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