第13章

結局、周防浅奈が選んだのは、流砂をあしらったデザインの墓石だった。そこには、可愛らしい子猫の姿も刻まれている。

「永一、うちのシロのこと、覚えててくれたの?」

周防浅奈は近藤永一の胸に寄りかかりながら、墓石デザインの中の子猫の頭を指先でつついた。

近藤永一の画力は大したものだ。この子猫は、かつてのシロと瓜二つと言っていいほどよく似ている。

シロは元野良猫だ。幼い周防浅奈がこっそり拾ってきたものの、家では飼うことを許されず、しばらくの間、近藤永一が代わりに世話をしてくれていたのだ。

近藤永一は猫が好きではない。正確に言うなら、彼は周防浅奈以外の何ものにも関心を持たない男だ。

それで...

ログインして続きを読む