第138章

周防浅奈が握りしめる近藤永一の検査報告書は、彼女の指の力で悲鳴を上げているようだった。

紙の束がくしゃくしゃのボールのように丸まってようやく、彼女はその手を放した。

近藤永一の脳内で、腫瘍による神経への圧迫が進行している。

鍼治療で腫瘍を取り除く方法を見つけなければならない。さもなければ、彼に開頭手術を受けさせるしかなくなってしまう。

「周防さん、近藤様が目を覚まされました!」

病室から出てきた遠藤正志が、慌てて周防浅奈を招き入れた。

ベッドの上で少し虚弱に見える近藤永一の姿を目にした瞬間、周防浅奈はこらえきれず泣き出しそうになった。

「永一、お願いだから……もう怖がらせな...

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