第14章

近藤永一は周防浅奈の言葉を聞きながら、その眉間に微かな憂いを滲ませた。

祖母に結婚式へ出てほしいという彼女の願いは嬉しかったが、老婦人が目を覚ます確率は限りなく低い。

今はただ、薬と医療機器によって命を繋ぎ止めているだけで、生きていること自体が奇跡なのだ。

その残酷な事実を浅奈に告げるには忍びなく、永一は祖母と孫娘に二人だけの時間を与えようと、静かに病室を後にした。

だが病室を出た途端、遠藤正志がスマートフォンを手に、困惑しきった表情で彼を見た。

「近藤様、木島さんからこのようなメッセージが。ご覧になった方がよろしいかと」

永一が受け取った画面には、木島若凪から遠藤正志に送られたLI...

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