第195章

近藤時弥は、周防浅奈の車が走り去るのをその場で見送りながら、胸の内で荒れ狂う動揺を抑えきれずにいた。

もし周防浅奈が単独で「この土地は金になる」と言ったのであれば、彼は鼻で笑って信じなかっただろう。だが、そこに近藤永一が絡んでいるとなれば、話はまるで違ってくる。

彼は震える指で、素早く近藤誠に電話をかけた。

「最近、会社で一千億規模の支出はあったか? あるいは財務部に何らかの記録が残っているはずだ」

「確かに一筆あるが、何か問題でも?」

近藤誠の問いに、近藤時弥は焦燥を隠せなかった。

「今からいくつかファイルを送る。それが政府のフィージビリティスタディ(実行可能性調査)の報告書か...

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