第202章

山荘に着くやいなや、周防浅奈の携帯が鳴った。相手は堀江山吾だ。

「周防さん、魚がかかりましたよ」

堀江山吾の声は弾んでいるが、用心深く音量を抑えている。

「あちらの手続きは済みましたか? まだ見積もりは出していませんが」

すでに登山ウェアに着替えていた周防浅奈は、サングラスを外すと上機嫌で応じた。

「あと二日待たせて。手続きが完了したら連絡するわ。安心して、今度こそ彼女と神谷勇をあなたの会社から追い出してやるから」

通話を終えると、周防浅奈の笑みはさらに深まった。

近藤誠がまだ株を持っていることを、彼女は忘れていない。あれほどの大金、みすみす逃すはずがない。

あのクズどもを骨...

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