第207章

「近藤誠が1%の株式を周防さんに譲渡しました」

 近藤学史が近藤永一の執務室に飛び込んできたとき、彼は少なからず混乱していた。

「なぜ、そんなことが?」

 近藤グループの株式を手に入れるのは容易ではない。ましてや近藤永一の監視の目を盗んでとなれば、近藤誠であっても相当な労力を要したはずだ。

 それを、あっさりと周防浅奈に譲渡し、あまつさえ現金二億円まで差し出したというのだから、理解に苦しむのも無理はなかった。

 近藤時弥が株を周防浅奈に渡したときは、彼女に手玉に取られたのだと説明がついた。だが、あの古狸のような近藤誠までもが、周防浅奈にしてやられたというのか?

 近藤永一はただ「...

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