第211章

「この方は?」周防浅奈は訝しげに尋ねた。

「紹介するわ。私の彼氏の浅川逸よ」天宮日那は少し照れくさそうに男を見た。「こちらは周防浅奈。周防グループの現会長で、近藤様の婚約者でもあるの」

浅川逸は笑顔で周防浅奈に手を差し出した。「周防さん、はじめまして。お噂はかねがね。日那からよくお話を聞いています」

周防浅奈は天宮日那の腕を組み、彼と握手はしなかった。「日那はケチな焼き餅焼きだから、彼氏さんに触れるなんて恐れ多くてできないわ」

「もう、変なこと言わないでよ」天宮日那は甘えるように彼女を睨み、すぐにはにかんだ。「私たちも付き合い始めたばかりで、まだ誰にも言ってないの」

「お父様は知っ...

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