第233章

周防浅奈は断ろうとして口を開きかけたが、近藤永一の瞳が冷ややかな色を帯びているのを見て、慌てて力強く頷いた。

「もちろんだわ。浅川逸も言ってたじゃない。私が近藤永一の婚約者だからこそ、あのクルーズ船に乗れるんだって。貴方が行かなくてどうするのよ?」

彼女のその言葉を聞いて、近藤永一の強張っていた表情がようやく和らいだ。

「永一、そういうことだから、出発までまだ数時間あるわ。御坂寧音に写真の真偽を調べさせる間に、もう一度鍼を打たせて。今日はきっと、タフな戦いになるもの」

周防浅奈は、残りわずかとなった黄金タンポポの抽出液が入った小瓶を振ってみせた。

「これ、貴方の病状にも効くのよ。希...

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