第298章

深夜、製薬工場の警報システムがけたたましい鳴き声を上げ、夜の静寂を打ち破った。

監視モニターの画面では、いくつかのぼやけた人影が闇の中を縫うように移動している。その動きは熟練しており、かつ鋭敏だった。

「クソッ、信号は遮断したんじゃなかったのかよ?」

男の一人が低い声で毒づく。

もう一人が小声で弁解した。

「知らねえよ! ネットで買ったモンなんて信用できねえな!」

「無駄口を叩くな。三葉甘味草さえ手に入ればいいんだ。ずらかるぞ」

一番小柄な男がドスの利いた声で制した。

パソコンの前でその様子を眺めていた周防浅奈は、口元に冷ややかな笑みを浮かべた。

「馬鹿な連中」

彼らが持...

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