第30章

「あなたが奢る? 何言ってるのよ」

浅川皆子は彼女を睨みつけた。

その横から、早乙女澪が涼しい顔で口を挟む。

「スカイレストランは近藤永一の持ち物よ。周防浅奈じゃなきゃ、誰も入れないでしょ?」

その言葉に、全員が信じられないといった表情で目の前の美女を見つめた。

これが、あの周防浅奈だというのか?

「周防浅奈って、厚化粧のケバい女じゃなかったっけ?」

「本人じゃない? さっき若凪も『奈々』って呼んでたし」

「確か一年生の時、学内一の美女に選ばれてたはずだ。これくらい綺麗でもおかしくないよな」

皆が口々に噂し、驚きを隠せない。

周防浅奈といえば派手な厚化粧というイメージだったが、メイク...

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