第303章

ここ数日、近藤永一は会社に泊まり込み続けていた。世論のあおりを受けた近藤グループ内部では、亀裂が生じ始めていたのだ。

彼を無条件に支持する者は減り、日和見を決め込む者が増えた結果、いくつかのプロジェクトは停滞を余儀なくされていた。

時は流れ、近藤天輝と約束したその日がやってきた。

周防浅奈は早朝から起床し、念入りに身支度を整えた。鏡に映る自分を見つめる。以前より少し大人びたその姿に、彼女は感慨にふける。過去に戻ってきてからまだ一年も経っていないというのに、あまりに多くの出来事があった。

胸元のサファイアのペンダントをそっと握りしめる。ここ数日、この石はずっと微かな熱を帯びていた。何か...

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