第93章

木島若凪の部屋に来て、周防浅奈は彼女が激怒している理由をようやく理解した。

ここを部屋と呼ぶには無理がある。まるでどこかの高級クラブのラウンジだ。それも、とびきり高級な。

広々としたホールにはシングルベッドが十台並べられ、それぞれのベッド脇にはパソコンとテレビが完備されている。さらにホールの横には麻雀ルーム、ゲームセンター、ビリヤード場まで併設されており、二階全体があらゆる娯楽を詰め込んだアミューズメントスペースになっていた。

確かに、個人の寝室とは呼べない代物だ。

「周防浅奈、私をからかってるの?」

木島若凪は歯ぎしりせんばかりの形相で言った。

「私がいたからこそ、みんな残って...

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