第22章 どうして彼女の点数が私より高いのか

中村奈々はベッドの上でしばらく寝返りを打っていたが、まだ動悸が収まらなかった。

まさか自分が、本当にあの厄介神の頬を張ってしまうなんて！

しかも、殴り返されなかった。

というか、結構スッキリした……。

これまでずっと抱えてきた黒田謙志への恐怖と憎しみが、少しだけ和らいだ気がする。

気分もずいぶんと晴れやかになった。

時間を見ると、出勤時間に遅れそうなことに気づき、慌てて身支度を整え、服を着替えてギャラリーへと向かった。

インターン生の研修はあと一週間。この一週間が終われば試験があり、普段の勤務態度と合わせた点数で、下位五名が脱落することになる。

研修のカリキュラムはぎっしりと...