第44章

お祖母さまのそのひと言が落ちると、食卓はしんと静まり返った。

須藤柚はティーカップを持ったまま、表情をこわばらせている。立花真淵は隣で黙したまま、指の節をテーブルの縁に添え、昏い目で何かを考えているようだった。

新谷卿華はお祖母さまに手を握られたまま、その掌のぬくもりがじんわりと伝わってくるのを感じて、喉の奥がきゅっと詰まった。

昔の彼女が何より恋しかったのは、こうして自分を庇ってくれる、ほんのわずかな情だった。

けれど今は――もう、それに甘えてはいけない。

自分と立花真淵がここまで来てしまった以上、お祖母さまの「この子しか認めない」というひと言だけで、取り戻せるものではない。

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