第37章 外で一夜を過ごす?

国分礼二が別荘に戻ったのは、すでに深夜だった。

玄関のドアを押し開ける。室内は真っ暗。

――あの女は?

退院したんじゃなかったのか。まさか外泊でもするつもりか。

苛立ちまぎれにネクタイをぐいと引っ張り、そのまま二階へ。物置の扉が半開きになっているのが目に入り、彼は足で蹴り飛ばした。中はがらんとしている。

小さなスーツケースが――ない。

荷物をまとめて出ていった?

その考えが頭をよぎるも、すぐに鼻で笑って打ち消す。

どこへ行くっていう。身寄りもない貧乏学生が、俺を離れたら生きていけるはずがない。

どうせ新しい手だ。

駆け引き。わざと消えて、俺に探させるつもりなんだろう。

...

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