第39章 空番号

一瞬、彼は固まった。次の瞬間、乱暴に通話を切る。

ありえない。

電波が悪かっただけだ。あるいは、どこかの数字を押し間違えたに違いない。

深く息を吸い、通話履歴から番号をもう一度呼び出す。桁をひとつひとつ目で追い、指で確かめて――改めて発信。

「ツーツー……」

「申し訳ありません。おかけになった番号は――」

まただ。あの忌々しいアナウンス。

ブロックなんかじゃない。

あいつは――三年使っていた携帯番号そのものを、解約した。

……へえ。いい度胸じゃないか。

番号を消す?姿をくらます?自分を何様だと思ってる。

こんな極端な手に出れば、俺が取り乱して、頭がおかしいみたいに街じゅ...

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