第23章

佐藤凛の口元から笑みが消えていった。彼女は口を開きかけたが、すぐに山田澪の手を握りしめた。「ごめんね、実は来てほしかっただけで、本当に削除するつもりじゃなかったの」

「こうして来てくれたってことは、私があのクソ男よりも大事だってことでしょ?」

佐藤凛は唇を噛み、山田澪を可愛らしく見つめた。

「もういいよ、また追加してあげるから」佐藤凛は携帯電話を取り出し、彼女を再び追加した。そして尋ねた。「それで、昇遊にはまだ行くの?」

山田澪はほとんど躊躇なく頷いた。

「そうそう、ほら、もう追加したよ。でもその格好じゃダメだから、ちょっと待って、服を持ってくるね」

佐藤凛は彼女に服を持ってきた...

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