第17章

千枝は信じられないという顔で彼を見た。三食を共にして、夜は一緒に残業するって、一体どういうことなのだろう。

九条社長の秘書は二十四時間体制で待機しなければならないという社内の噂は、本当だったのか。

改めてテーブルの上のデリバリーに目を落とすと、途端に食欲が失せた。

どう見ても安上がりな食事ではない。控えめに見積もっても、この一食で彼女の半月分の給料が飛ぶはずだ。

朝食を自分が作るくらいならまだいい。まさか、三食すべて自分が立て替えるわけではないだろうか。

銀行口座の残高を思い浮かべ、三日ももたないだろうと絶望した。

次の瞬間、一枚のSVIPブラックカードが目の前に差し出された。

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