第13章 占い

中川裕大がしばらく動かず、金も払う気配がないのを見て、先生の顔が曇った。

「そなたとわしには縁があるとはいえ、道門は因果を重んじる。わしがみだりに天機を漏らせば、五行に障りが出る。ゆえに、そなたには少々、身外の物を出してもらう必要がある」

中川裕大は相変わらず分かっていないという風情で、「分かりません」と答えた。

先生は内心毒づいた。「……」

こいつは本物の馬鹿か、それとも馬鹿のふりをしているのか!

もしかして、占いは初めてで勝手が分からないのか。

先生は歯を食いしばり、「お金を失ってこそ災いを避けられる」と言った。

「いくらお金すればいいんですか?」

先生はブ...

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