第230章 詐欺師の彼氏

「私が住んでいるのは古いマンションですけど、中心街にあって、住環境もいいし、交通の便もすごくいいんです」

麻央は自宅のドアの前に着き、中に入ろうとしたちょうどその時、LIMEが光った。

「彼氏からのLIMEです」

彼女がタップして開くと、彼氏が撮った動画だった。

動画の中では、彼氏が部屋の中に立っており、道袍を着た男が一人、手に浮遊する塵を持ち、もう片方の手で鈴を鳴らしながら、部屋の中をぐるぐると歩き回り、口の中で何かを唱えている。

突然、道士が手にした呪符の紙を撒くと、それはまっすぐに隣の棚へと飛んでいき、次の瞬間、呪符の紙は灰と化した。

道士は神妙な顔つきで振り返り、カメラに...

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