第321章 隣人

『私は無実だ』は隣の別荘へと走った。彼はその別荘を一瞥し、ゆっくりと振り返ると、隣の雑草が生い茂った別荘に視線を向けた。

スマホを掲げ、「ここか?」

原田麻友は頷いた。「ええ」

『私は無実だ』は、まるで全身の力が一瞬にして抜き取られたかのようだった。隣にいた警察官が支えなければ、その場に崩れ落ちていただろう。

「隣は誰なんだ?」

「俺の隣人だ。あのチンピラがここに隠れてるっていうのか? どうしてこんな所に? こんなにも人目につかない場所に隠れていやがったのか?」

「俺の隣人は六十過ぎの教授なんだが」

まさか、だからこそあのチンピラはここに隠れたというのか?

警察官がドアベルを...

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