第237章 しっかりと活かさせて

カーテン越しに差し込む陽光が鈴木蛍の顔を照らす。彼女は微かに眉をひそめ、胸の内で今後の計画を密かに練っていた。

村上グループの令嬢として、母である青木空の自分に対する愛情が無条件であることを彼女は熟知している。そしてその愛こそが、詐欺計画を実行するための強固な基盤となるのだ。では、青木空と賢一の手にある株式を自分の手中に収めるためには、一体どう動くべきか。

「お母さん、あたし、もうどうしたらいいかわからないの」

ソファに腰を下ろした鈴木蛍は声を落とし、今にも泣き崩れそうな様子で瞳に涙を浮かべた。

彼女はわざと胸元に手を当て、途方もない重圧に耐えているかのように振る舞い、目元に涙を滲ま...

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