第8章
夕暮れ時、私は羽田延太の超能力チームに同行し、変異生物の処理に向かった。
今週に入って、これで三度目の出動だ。変異事件はますます頻繁になっているように思える。
下町区の通りは荒れ果て、建物は傾き、今にも崩れ落ちそうだ。隊員たちが数匹の変異猫の死骸を回収し、分析のために持ち帰る準備をしている。
「こちらは完了だ。皆、撤収しよう」
羽田延太は隊員たちに手を振って合図した。
私も隊列に続こうとしたその時、羽田延太が不意にかがんで何かを拾い上げた。
「ほら、君に」
彼は私のそばに歩み寄ると、手にしていた招き猫のキーホルダー を渡して。少し汚れてはいたが、その形はまだしっかり...
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