第21章

俺は微笑んで言った。「俺一人の手柄じゃないさ。みんなが手伝ってくれたおかげだ。低温での焼成は本来なら成功が難しい。みんなの協力がなければ、とてもじゃないが無理だった」

三船亜由美がすぐに提案した。「焼き上がったことですし、私たちは森へもっと薪を集めに行きましょう。おじいさんは、あのゾウガメを仕留めるのをお願いします。今夜はご馳走にしましょう!」

白崎由美子の歓声が銀の鈴のように澄み渡り、本田安奈と前谷鈴音の笑顔は春の陽光のごとく、午後の憂鬱をすべて吹き払った。

彼女たちは連れ立って森へと入っていく。一方、俺はサバイバルナイフを握りしめ、忘れられていたゾウガメの方へと向かった。

ゾウガ...

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