第235章

俺たちが新たな一歩を踏み出すと、伊藤聡平と瑠璃が厳かな面持ちで互いに目礼を交わし、長老が軽く頷いた。俺と本田安奈もまた、恭しく挨拶をする。

「長老、おはようございます」

長老は愛に満ちた笑みを浮かべて尋ねてきた。

「昨夜はよく休めたかな? 安眠できたかね」

俺は自信を持って答える。

「最高の寝心地だったぜ。伊藤聡平の気配りは完璧だ」

長老は満足げに頷くと、食事の席へと促した。

「さあ、席に着いてくれ。食事が済んだら、伊藤聡平と共に畑を見て回るといい。忌憚のない意見を聞かせてほしいものだ」

促されるまま席に着く。こちらの習慣とは違い、原始部族の者たちは陶器の器を直に手で持ってい...

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