第238章

俺は問いを重ねた。

「先生、俺はいつも奇妙な夢を見るんです。まるで未来を予知しているような……。前回、伊藤太陽とやり合った時も、奴の動作が手に取るように分かりました。とすれば、俺の固有スキルは『予知』なんでしょうか?」

長老は深く頷いた。

「左様。個々の固有スキルというものは、自ら開発し、悟り、行使せねばならん。私が教えられるのは、『覚醒者』としての基礎的な自己制御のみである」

その言葉を噛み締め、俺は訊ねる。

「先生、その能力を使って、俺をどこへ連れて行く気です?」

「見れば分かる」

長老が短く答えた。

ふわり、と軽い音がしたかと思うと、長老の『重力操作』によって、俺たちの...

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