第248章

やがて、伊藤聡平と本田安奈が部屋から姿を現した。

伊藤岳と伊藤海は伊藤聡平の姿を認めると、居住まいを正して恭しく声を揃えた。

「隊長」

伊藤聡平は軽く頷き、俺たちに向かって告げる。

「伊藤太陽はまだ中で静養中だ。さっきまた少し具合が悪くなったらしい。刺激しないよう、話すときは声を落としてやってくれ」

二人は神妙な面持ちで頷くと、伊藤太陽を見舞うために部屋へと入っていった。

伊藤聡平は、伊藤太陽が吐瀉物で汚した布を洗いに水場へと向かう。

瑠璃は再び腰を下ろしたが、顔色は依然として蒼白だ。息遣いも浅く、本調子には程遠い様子が見て取れる。

俺は本田安奈のそばに寄り、小声で尋ねた。

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