第26章

そして三つ目の陶器の壺の蓋を開けると、目に飛び込んできたのは真っ白で一点の曇りもない石の塊だった。

俺は興味本位で一つ取り出し、鼻先に近づけて軽く匂いを嗅ぎ、それから舌を伸ばして舐めてみた。

その石はわずかに塩辛く、それでいて原始的で素朴な味わいがした。

はっと悟る。これは未加工の岩塩に違いない!

俺は石を置き、心の中に無数の疑問が渦巻いた。

これらの陶器の壺、赤い布切れ、そしてこのカエデ林。その背後には一体どんな秘密が隠されているのだろうか?

答えを求めてあたりを見回したが、何一つ見つからない。

だが、再びあの古い楓の木を見つめたとき、心に言い知れぬ畏敬の念が湧き上がってきた...

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