第260章

大平愛子がひどく取り乱しているのを見て、俺はとっさに彼女の手首を掴み、強引にその場に座らせた。

 俺は彼女を落ち着かせるように見つめ、ゆっくりと言い聞かせた。

「そう興奮するな。誰にだって、生き延びるために自分の道を選ぶ権利がある。だがな、一度選んだ以上は、その結果も引き受けなきゃならないんだ。お前たちなら、きっと正しい選択ができると信じてるよ」

 その言葉に、場の空気は重く沈んだ。皆、眉をひそめて考え込んでいる。

 俺は苦笑交じりに口を開き、沈黙を破った。

「さて、もう遅い。今日は休もう。明日はそれぞれの持ち場に戻って計画続行だ。明後日には気温が急激に下がるから、今のうちに洞窟に...

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