第315章

俺が足を止めると、他の連中も立ち止まり、怪訝そうな顔でこちらを向いた。

瑠璃が振り返って尋ねる。

「海老原和生、どうしたの?」

「何かがおかしい」

俺は短く答えた。

「どこが?」

瑠璃が不思議そうに首をかしげる。

俺は耳元を指差した。

「この音だ。轟音が聞こえるだろう」

瑠璃は耳を澄ませると、みるみるうちに眉をひそめ、次の瞬間には大声で叫んでいた。

「みんな、散らばって!」

俺は即座に横へと跳んだ。その轟きは、もう目と鼻の先まで迫っていたからだ。

跳躍した瞬間、二つの黒い影が目の前を疾風のごとく過ぎ去った。

反応する間もなく、巨大な黒い影がまるで戦車のように突っ込ん...

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